「糖尿病」の名称変更について
こんにちは。
少し前のニュースで、こんな話がありました。
患者を対象としたアンケート調査によると、回答者の9割が病名に何らかの抵抗感・不快感を持ち、変更を希望する人が8割に上った。「尿」という言葉が持つ負のイメージへの懸念が多かったという。
日本糖尿病協会の清野裕理事長は「糖尿病に対する誤った認識が偏見を助長し、差別を生んでいる」と指摘。具体例として「生命保険や住宅ローンに加入できない」「就職が不利になった」「怠け者のような目で見られる」などを挙げた上で、医療従事者やメディアが事態改善に力を注ぐ必要性を強調した。
同協会は糖尿病に対する偏見を払拭するため、関連する医療用語の見直しに着手している。「糖尿病患者」を「糖尿病のある人」、「血糖コントロール」を「血糖マネジメント」に変えたり、「療養指導」などの語句の使用を取りやめたりすることに取り組むとしている。
上の記事にある通り、
糖尿病患者さんの9割が、「糖尿病」という名称に抵抗感があるそうです。
確かに、「尿」という言葉が持つ印象はあまりよくないかもしれません。
そこに患者さん自身が、抵抗感を持つという気持ちは理解できます。
ですが、
日本糖尿病協会の理事長さんが話されていた内容に関しては、
個人的にちょっとクエスチョンマークが浮かびました。
それが、以下の事です。
「糖尿病」という名前は、偏見を助長し、差別を生んでいるとのこと。
その具体例として、
- 生命保険や住宅ローンに加入できない
- 就職が不利になった
- 怠け者のような目でみられる
とのこと。
???
これらのことは、
「糖尿病」という名称を変えたところで解決する問題でしょうか?
糖尿病に限らず、健康上のリスクのある方が、生命保険や住宅ローンに加入しづらい
ことは、ある程度仕方のないことだと思います。
就職が不利になることがあるということは、私は正直知らなかったのですが、
検索してみると、そのような話が結構あったので、事実なのでしょう。
皆さんもご存じの通り、糖尿病はただ不摂生が原因で起こる病気とは限らず、
遺伝的な要因で発症する人もいます。
また、服薬や食事療法等で、正しく治療を続けていれば、
日常の生活には特に支障がない方が多いです。
名称を変えてどうこうするというより、
糖尿病の正しい知識を広めることが一番大切でしょう。
同じ理事長さんが、このようなことも言っています。
偏見を払拭するために医療用語の見直しをしましょうとのこと。
- 「糖尿病患者」を「糖尿病のある人」
- 「血糖コントロール」を「血糖マネージメント」
- 「療養指導」の語句の使用取りやめ
こんな細かい言葉を変えたところで、
何か、効果があるとは到底思えません。。
繰り返しになりますが、
名称を変えたり、言葉を変えたりといった
表面的な部分の変化だけでは意味がありません。
関係企業や団体・メディア、ネットを通じて情報発信する人など、
すべての人が、正しい知識を持って糖尿病と向き合えるように、
義務教育期間中に、正しい病気の知識を学べるように、
教育課程を変えていく等の根本的な改革をしていかないと、
糖尿病に対する偏見はなくならないのではないかと感じました。
今日も一日、ありがとうございました。