nonoway’s diary

40代、理学療法士の雑記ブログ

なで肩で肩こりとしびれに悩んでいる人必見!現役理学療法士がなで肩姿勢のリスクと改善法を解説

こんにちは。

 

寒さが日に日に厳しくなってきましたが、

皆さん、背中が丸くなって、なで肩になってはいませんか?

なで肩をそのままにしておくと、肩こりだけではなく、

近い将来、手や腕の痛みやしびれ

悩んでしまうかもしれません。

ぜひ、この記事を最後まで読んでいただき、健康な体を手に入れましょう。

 

 

 

なで肩とは?

なで肩とは、上のイラストにあるように、

首から肩にかけてのラインが斜めに傾いていることですが、

この状態を少し専門的に表現すると、

鎖骨が下制(下に下がり)、

肩甲骨は外転・下方回旋位(体の中心からみて全体的に外側にずれており、腕に近い側が下がり気味になっている)、

胸椎は屈曲位(背中が丸まっている)となり、

上位肋骨も下制されている状態です。

 

肩甲骨の動きについて

肩甲骨の動きの名称については、以下のイラストを参考にしてください。

なで肩によるリスク

では、なで肩であることで、どのようなリスクがあるのでしょうか。

なで肩の姿勢は、重力に負けて、

腕や肩甲骨が下方に引っ張られている状態となります。

 

そのため、首から腕へと出ている神経の束(腕神経叢)も引っ張られ、

なで肩により下がった鎖骨と肋骨に挟まれる形になり、

腕や手のしびれや痛みが生じてしまいます。

このことを、胸郭出口症候群と言います。

 

胸郭出口症候群とは

腕神経叢と言われる腕の神経の束が、

首から腕に至る間に、筋肉や骨、靭帯などの狭い隙間で

絞扼されて生じる神経障害のこと。

 

絞扼される場所は3つあります。

一つ目は、斜角筋と言われる首の筋肉の間。

二つ目は、肋骨と鎖骨の間。

三つ目は、小胸筋の下。

 

今回は、なで肩と関係が深い、二つ目の場所について説明します。

引用:https://www.naito-sekkotu.com/posts/menu46.html

 

肋骨と鎖骨の隙間なので、そのまま肋鎖間隙といいます。

この隙間は、上面が鎖骨、底面が第1肋骨で構成されており、

その間を腕神経叢が通っています。

 

なで肩姿勢により、鎖骨が下がった状態では、

隙間の上面が低くなり、腕神経叢が圧迫されてしまいます。

 

なで肩を改善するためには

なで肩の姿勢では、鎖骨の下制に伴い、肩甲骨は外転・下方回旋位になります。

そのため、肩甲骨を内転・上方回旋位に保持する僧帽筋の筋力強化が重要です。

 

また、肩甲骨が外転してしまうと、

腕の重みに引っ張られるように肩甲骨が下がってしまい、なで肩姿勢となります。

そのため、肩甲骨を内側に引き寄せる菱形筋群の筋力強化も重要です。

 

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なで肩が習慣化し、肩甲骨が下がった状態が長引くと、

小胸筋の伸張性が低下し、上記した肋鎖間隙とはまた別の個所で

神経を圧迫してしまいます。

そのため、僧帽筋や菱形筋群の筋力強化だけでなく、

小胸筋のストレッチも重要になります。

 

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上記のリンク先の動画でも、それぞれ詳しく解説されています。

ぜひ、参考にされてみてください。

 

なで肩を改善し、見た目も美しく、痛みやしびれとは無縁な

健康な体を手に入れましょう!

 

ありがとうございました。