猫背対策が顎関節症の改善にも繋がる?現役理学療法士が姿勢と噛み合わせの関係について解説
こんにちは。
また、一段と寒くなり、冬本番の一日となりました。
雪が積もり、大変な地域の方もおられると思いますが、お体に何か異変は感じてはいませんか?
職場の病院では、寒さの影響か、いつもより痛みを訴える方が増えてきたように思います。
先日、なで肩に関する記事を書かせていただきました。
今回は、不良姿勢の代名詞、猫背について簡単に書いていこうと思います。
猫背とは?
そもそも、猫背とはどういうものでしょうか。
引用:http://43mono.com/series/tsukarenai/shisei_vol18/
上のイラストにある通り、立位における不良姿勢では、骨盤の傾きや腰椎のカーブの角度等によりいくつかタイプ分けできますが、いづれにも共通することがあります。
それは、胸椎の後彎と頭部の前方偏位です。
背中が丸まり、頭が肩よりも前に出てしまっているということですね。
これが、よく言われる猫背姿勢になります。
猫背のデメリット
では、猫背姿勢によるデメリットとはどういうものでしょうか。
上げると結構たくさんあるのですが、
首・肩・腰の痛み、頭痛、めまい、呼吸機能の低下、体全体がだるく・疲れやすいなど
先日の、なで肩の記事でも少し書かせてもらった、胸郭出口症候群もこの猫背により生じる可能性があります。
猫背により、背中全体が丸くなると肩甲骨は外に広がり、いわゆる巻き肩になり、肩の痛みにつながります。
また、腰椎の自然な前彎が無くなり、骨盤が後ろに傾き、体の重心位置がずれてしまい、筋肉に過剰な負担がかかるようになり、腰痛を引き起こします。
このあたりは、割と想像しやすい症状かとは思います。
猫背姿勢では、首や肩・腰のほかに、顎にまで影響がでてくることがあります。
猫背と顎?どういう関係なの??となる方がいるかと思います。
ということで、今回は、猫背と顎の痛みについてすこし説明します
頭部前方偏位と顎関節との関係
猫背姿勢により頭部が前方に移動すると、視線を垂直に戻そうとする為に、環椎後頭関節といわれる首の骨と頭蓋骨とで構成されている関節が、正常な状態よりも過剰に後ろに反らされることになります。
この環椎後頭関節で頭蓋骨が後ろに反れると、下顎は頭蓋骨と骨同士で直接つながっていないので、口が自然に空いた状態になってしまいます。
この状態で、口を閉じようとすると、物を飲み込む時に働く筋肉である舌骨上筋群と舌骨下筋群が過度に緊張することになります。
また、猫背により、肩甲骨が通常の位置より外側に反れる為に、肩甲骨から舌骨に付いている肩甲舌骨筋が伸張し緊張した状態になります。
これらの、顎にかかわる筋肉が、猫背姿勢により過剰な緊張状態になることで、顎関節がガクガク音がなったり痛みが生じる顎関節症になったり、飲み込みがうまくできず、口から水や食べ物がこぼれたりする異常な嚥下パターンが生じたりします。
猫背の改善方法
では、猫背を改善するエクササイズについて紹介させていただきます。
こちらの動画などでストレッチしていただき、
また、普段の姿勢をまっすぐ正し、頭の位置が前方に傾かないようにも気を付け、正しい姿勢で保持していくことが筋トレにつながります。
前回の、なで肩の記事でも紹介した、動画のエクササイズも是非参考にされるといいかと思います。
猫背は万病の元。
毎日のストレッチと、正しい姿勢の意識づけで、健康な体を手に入れましょう。
ありがとうございました。