nonoway’s diary

40代、理学療法士の雑記ブログ

ネットの健康情報を鵜呑みにするな!

こんにちは。

 

今日も、仕事終わりに雨が降っていました。昨日は、10分ほどで止んでしまい、ただ蒸し暑くなっただけの雨でしたが、今日は、かなりしっかりと長い時間雨が降り続いていたので、帰り時には、すこしヒンヤリとした、心地よい風を感じながら帰ってきました。

少しずつでも、季節が進み、夏のピークも過ぎつつあるのかなと思いました。

 

今日は、短めの内容になるかもしれませんが、ちょっと気になるニュースをスマホで見かけましたので、紹介したいと思います。理学療法士と名乗った上で、ブログを書いている身としては、見過ごせない話かと思いました。

 

そのニュースとはこちらです。

www.itmedia.co.jp

どういった記事かというと、詳しくは直接、上記のサイトをご覧頂きたいのですが、一部引用すると、

日本理学療法士協会は、「理学療法士」を名乗るSNSのアカウントが問題のある治療法を発信しているケースを確認したとして国民に向けて注意喚起を行った。

 

ということです。

現在、ネット上には、いろんなサイトやSNSで健康情報が書かれています。

皆さんの中にも、病院にいくまでもないけど、腰や膝がちょっと痛いから、自分で治せる方法ないかなぁ。。と、ネットで調べたことがある方も多いのでは?

グーグル等の検索サイトで調べると、検索上位で出てくるのは、大手のサイトや、実際の病院のHPの場合が多いので、ある程度信憑性があるかなとは思います。

しかし、そのような、ちゃんとした病院のHPの情報であったとしても、そのページにかかれている一部の情報が、全ての患者に当てはまるということはありえません。

例えば、ただの「腰痛」と言っても、その原因や障害の程度は様々で、よく巷で行われているような、筋トレやストレッチを行って、逆に痛みが強くなってしまう恐れもあります。

語弊を恐れずいうと、理学療法士が患者さんに行う治療方法にはある程度決まったパターンがあります。原因がしっかり、これ、とわかっている場合、どの理学療法士が行っても、その治療内容はそんなに変わりはないかと思います。極論をいえば、自分の痛みの原因が正確にわかっているのであれば、病院に行き、理学療法士に見てもらわずとも、自分で調べて治すことが可能かもしれません。

理学療法士として、一番大事な能力であり、リハビリで一番重要なのが、痛みなどの障害の原因を探る力です。同じ腰痛でも、その原因が、筋力低下なのか、筋肉が硬くなっているからなのか、関節が動きづらくなっているのか、神経が圧迫されているからなのか、全身の姿勢のバランスの問題なのか、はたまた、その全てなのか。その原因がわからないと、正しい治療の仕方もわかりません。

その原因を探るのが、理学療法士の仕事であります。そこには、先人の研究者たちが積み重ねてきてくれた貴重な知識と、個々の理学療法士が日々の臨床の中磨き続けている経験値が重要になります。

サイトやSNS上に記されている情報は、その知識や経験の一部分を綴っているに過ぎず、障害の状態によっては、悪影響となる情報もあります。

 

理学療法士である自分の立場から言えば、そのような、リスクのあるような情報を安易に載せないように、もちろん注意しなければいけません。

このブログには、9割方、日々自分が感じた、どうでもいいような雑記的な内容しか書いていませんが、それでも、「理学療法士」の仕事をしていると公言している以上、読者の方に、不利益を与えてしまうような情報を安易に提供しないよう、注意しないといけないと、このニュースを読み、身が引き締まる思いがしました。

 

また、読者の皆さんにも、ご注意いただきたい。

ネットで広がる、健康情報。自称理学療法士や、自称医者、といった人が書いている情報の全てを真に受けないようにしてくださいね。どんな優秀な理学療法士や医者だろうと、ネットの向こう側にいる目に見えない人全てに有益な情報を与えられる人なんていません。実際に、自分の目で見て、自分の手で患者さんを触らないと、その症状と原因はわかりません。当たり前のことですが、何か、体のことで困ったことがあれば、実際に、病院へ行って、医者や理学療法士に直接、相談してもらうのがベストです!

 

今日は、短い記事にするつもりが、ちょっと長くなってしまいました。。。

ありがとうございました。